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吐息雪色

前回の更新から、早くも2週間経過。
短期間のうちに一気に寒くなりましたね。指が寒くて作業がなかなか捗りません。
そろそろ本格的に暖房器具を用意しないと…

えー、現在3枚の絵が同時進行していますので、現段階では発表できる形になっていません。
といっても互いに関連性があるわけでもなく、ただ時間が無いから並行しているだけという
後ろ向きな理由です。1日が48時間あればいいのに。
というわけで、最近読んだ本の感想でお茶にごし。


吐息雪色 (メディアワークス文庫)吐息雪色 (メディアワークス文庫)
(2010/11/25)
綾崎 隼

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この絵で「ん?」と気づいた方も多いと思いますが、表紙・挿絵はワカマツカオリさんという方で
他作品だと怪盗ロ○イヤルなどのキャラ担当でご存知の方も多いかと思います。
和を感じさせる切り絵のような画風と、ソリッドかつ繊細なラインが印象的で格好いいです。
一枚絵としてもこの表紙のセンスは個人的にツボすぎます。
そんな今回の内容は、


+++あらすじ+++

幼い頃に両親を亡くした佳帆は、ずっと妹と二人で生きてきた。ある日、私立図書館の司書、舞原葵依に恋をした佳帆は、真っ直ぐな心で、彼への想いを育んでいく。 しかし、葵依には四年前に失踪した最愛の妻がいた。
 葵依の痛みを知った佳帆は、自らの想いを噛み殺し、彼の幸せだけを願う。届かなくても、叶わなくても、想うことは出来る。 穏やかな日々の中で、葵依の再生を願う佳帆だったが、彼女自身にも抱えきれない哀しい秘密があって……。
<公式紹介より>

…と、いつものように公式あらすじを引用しましたが
要はOLが惚れた図書館の司書が既婚者で、さらに司書にもOLにも特殊な事情があった、
という話なんですが(ぶっちゃけすぎ)、この作品自体に大きな仕掛けがあります。
小説の様式を逆手に取ったというか、本来加える説明を省くことで読者にミスリードさせるのが
相変わらず上手い。発想が柔軟な人って凄いなあと思います。

前作『永遠虹路』を読了したときは「ああ、この作者さんも安定期に入ったのかな…」という
やや肩透かしな印象を持ったというのは昔に書きましたが、そんな先入観から不意を突かれました。
これを読んでいたのが自室だったら「なん…だと…」とリアルに呟いていたと思います。

他作品で言えば、年始にプレイしたゲーム「極限脱出 9時間9人9の扉」で、隠されていた秘密が
全て明らかになったとき以来の衝撃です。あれ、分かりにくい?
叙述トリックのヒントをコードギアスで例えるなら、スザクが物語終盤で「ルルーシュ、君は嘘を重ねすぎた。君にできることがあるとすれば、自分の嘘を本当にすることだ」みたいな台詞を言った場面でしょうか。
あれ、余計に分かりづらくなったような…


ネタバレしない範囲でもう少し詳しく書くと、主人公は妹の真奈と2人で暮らしていて
真奈は高校中退の引き篭もりニートで日々ネットゲームを嗜む自他共に認める駄目人間で
さらに姉好き
、という社会模様を反映した多属性キャラで、物語のキーとなっています。
駄目な妹とそれを甘やかす姉、というコンビは鉄板だけどなんと強力なことよ。
読んでいる途中で今回の謎は予想できたけど、残り半分は構成が見事で読み切れなかった。

気になる点を挙げるとすれば、主人公の『アレ』を本当に実行に移してしまう性格とか
それを受け入れる司書の感情がいまいち伝わってこない(何考えてるのか分からないキャラだから、
と言われればそれまでだけど、やはり感情移入しづらかった)など幾つか有りますが、
今回は物語構成の勝利、ということで良作カテゴリに入れておきます。

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2010/12/09 22:51 |小説COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

永遠虹路/マリシャスクレーム

永遠虹路 (メディアワークス文庫)永遠虹路 (メディアワークス文庫)
(2010/07/24)
綾崎 隼

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蒼空時雨」「初恋彗星」に続く綾崎隼先生の新作を読み終わったので、いつものように感想など。


表紙の女性”舞原七虹”にまつわる7章構成の物語なのですが
ミステリアスな雰囲気とは裏腹に、前2作と比較するとミステリー要素は薄めだと感じました。

それもよりも構成がちょっと変わっているというか、1章はOL時代、2章は大学生時代、
3章は高校生時代、4章は…というように、時系列を遡る面白い構成になっています。
”時系列を遡る”という構成ゆえに、回想シーンはさほどありません。

そして、主人公だけど七虹視点の章はありません。
七虹と対面する5人の男女の視点から彼女の人となりを探っていきます。

未来から過去への逆行、これは言うなれば”逆伏線”が使えるフィールドです。
例えば2章では”音楽に命を懸ける”とある種の強迫観念を纏いながら
宣言した七虹が、ある日突然「唄う意味を失ったからやめる」と言い出します。

おいおい命を懸けるんじゃないのかよと、これだけ読むと理不尽な行動に思える。
でも3章以降を読むとその意味が分かる……
というように、不可解な言動だと感じる事案があっても、読み進めると未来でそのように行動した
理由が理解できる、という流れを繰り返すようになっています。

内容はというと…前例から身構えて読み進めてしまったのでオチで肩透かしを食らったかなあ
という感じでしょうか。
途中で話の落し処が予想できてしまったというのも一因なのかもしれません。
あと、題名の”永遠”という言葉の使い方がやや強引だったかなあと思います。

いや、悪い話ではないんです。過去作よりも読みやすくなっているのは確かに感じます。
この作者の入門編として良い一冊なんじゃないかと思います、はい。


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マリシャスクレーム―MALICIOUS CLAIM (メディアワークス文庫)マリシャスクレーム―MALICIOUS CLAIM (メディアワークス文庫)
(2010/06/25)
範乃 秋晴

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そして結構前に読んでいたもう一冊。

企業のお客様相談センターを苛め抜いて、倒産にまで追い込む事もある悪質クレーマー。
その知的な厄介者に知能で対抗するプロたちの話…という紹介でいいのか分かりませんが
相手の裏を読む頭脳戦を堪能できました。
願わくば、もう一人ぐらい敵クレーマーを出して欲しかったなあ。

第3者視点の話ゆえに主人公に共感しずらかった事や、とあるヒロイン候補が最後に出てこないなど
構成に不満はあるものの、次回作が出たら買ってしまいそうです。
不憫な扱いのヒロインや、名前だけ紹介されてほぼ放りっぱなしにされた他のチームメンバーは
次回作で活躍するんでしょうか。

2010/08/10 20:23 |小説COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

初恋彗星

初恋彗星 (メディアワークス文庫)初恋彗星 (メディアワークス文庫)
(2010/05/25)
綾崎 隼

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「二人のために狂うことも出来ないなら、死んだほうがマシだもの」(本文・紗雪の台詞より)

前作の『蒼空時雨』を読んだときに次回作に期待と書いていた、
綾崎 隼さんの新作を読んだので感想もどきを書いておきます。

初恋なんてフレーズが含まれているから甘い話だと思っていたら
とんでもない話だった…!

あらすじ:
ある夜、逢坂柚希は幼馴染の紗雪と共に、重大な罪を犯そうとしていた舞原星乃叶を止める。助けられた星乃叶は紗雪の家で居候を始め、やがて、導かれるように柚希に惹かれていった。それから一年。星乃叶が地元へと帰ることになり、次の彗星を必ず一緒に見ようと、固い約束を交わして三人は別れる。遠く離れてしまった初恋の星乃叶と、ずっと傍にいてくれた幼馴染の紗雪。しかし、二人には、決して柚希に明かすことが出来ない哀しい秘密があって……。『蒼空時雨』の著者が描く、狂おしいまでのすれ違いに彩られた、「星」の青春恋愛ミステリー。

メインキャラは…
深刻な家庭の事情を抱えるが、主人公の前だけは強気の星乃叶、
無口で何を考えているか分からない、主人公の幼馴染の紗雪、
つかみ所のない性格の男友人キャラ、琉生、
そして楽観的で温厚な性格の主人公、柚希の4人。

…正直に言うと、読んでいる間ずっと
『某世界を大いに盛り上げるなんちゃら団のあの4人』がちらちら頭をよぎっていましたw
みくるがいないけど
性格がどことなく似…いや、詳しくは言いません。分かる人だけ分かって下さい…


内容を一言で説明すれば、4人の登場人物の恋愛模様、というか生き様のような話でした。
はっきりいって面白かった!

どれぐらい面白かったかといえば、
一晩で一気読みしてしまったぐらい。
自分、一日に100ページ読めば満足してしまう性格なので結構すごいことだったりします。
生き様に惑星を絡めた自分好みのシチュエーションという点を差し引いても良質でした。

この方の話はミステリ要素を絡めた恋愛物、と自分の中では分類しているんですけど
今回も同系列の話…かと言われると、ちょっと違う気がしました。

前作はミステリ要素と恋愛部分を合わせてみました! という所感だったんだけど
今作は両者の融合度が格段に上がっていた気がします。
そして前作が変化球という名の純愛ならば、
今作はデッドボールぎりぎりを狙われた狂愛(そんな言葉は無いけど)という感じ。
うーむ、上手く説明できてないなあ('A`)

次回作が夏に出るそうなので、チェックしておかないと。

以下ネタバレ
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2010/06/07 17:54 |小説COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

蒼空時雨

蒼空時雨 (メディアワークス文庫)蒼空時雨 (メディアワークス文庫)
(2010/01/25)
綾崎 隼

商品詳細を見る


本屋に行ったときに無性に活字が読みたくなって、表紙とパラパラ捲った感じで買った小説。
絵から想像はついていたけど、恋愛+ミステリー物。


~あらすじ~

ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。帰る場所がないと語る彼女は居候を始め、次第に猜疑心に満ちた零央の心を解いていった。やがて零央が紗矢に惹かれ始めた頃、彼女は黙していた秘密を語り始める。その内容に驚く零央だったが、しかし、彼にも重大な秘密があって…。巧妙に張り巡らされた伏線が、いくつも折り重なったエピソードで紐解かれる、新感覚の青春群像ストーリー。


このあらすじは酷いと思う。
ネタバレになるので詳しくは後で書くけど、一つだけ嘘が書いてある。
あらすじで嘘なんて聞いたことがないよ!

全6章構成で、舞原零央サイドの話で2章分、譲原紗矢サイドで2章分、
そして零央の先輩サイドで1章分、さらに零央の先輩の双子の姉サイドで1章分使っている。
『恋愛物なのに関係ない人の話多すぎだろ!』と目次を見たときに笑っちゃいそうになったけど
ミステリ要素も入っているために仕方ない構成なんだろうか。

321ページという分量にも関わらず早くも40ページ目でヒロインが上記の『秘密』を語り出すという
あまりのスパートの早さに吹いたけど、読み終えるとこのタイミングの早さに納得できる
面白い構成。
文中に伏線を慎重に張っていって最後に爆発させる一般的なミステリーとやや毛色が違っていて
最初にネタバレをしておいて後から様々な人物の視点で肉付けしていく、という手法の作品で
こういうタイプの話は初めて読んだのでなんだか新鮮だった。

読者の年齢層を考えてあまり難しい表現を使わずに物事を表現しようとしたのか、
同じような表現が多く荒削りな気がしたけど、デビュー作にしてはなかなかの秀作。

以下ネタバレ。

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2010/02/16 18:49 |小説COMMENT(0)TRACKBACK(1)  

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